猫の縄張り意識とテリトリー

猫の縄張り(なわばり)とは

外で飼ってる猫はもちろん、家猫も縄張りがあるのはご存知でしょうか。どんな猫にもきっちりとテリトリー(自分の生活範囲)が決められています。他の動物でも縄張り意識が強い動物は多いです。熊やライオン、カバなんかもそうです。

なわばりを簡単にお伝えすると、他の動物が自分のテリトリーに進入させないための信号のようなもの。身を守るための範囲といえばわかりやすいかもしれません。

猫の縄張り意識は強い?

猫は本来狩りを得意とし、ネズミなどの生き物を捕獲してきました。元々野生動物なので、縄張りをとても大切にしているといえます。

人間でも自分の家・部屋が決まっているように、猫にも自分の部屋(生活空間)のようなものが存在してるといえます。本来縄張りは他の動物との争いを避けるための行動です。
テリトリーの存在を示すことで、自分の身を守ったり、喧嘩をしないようにしています。

マーキング行動

マーキングとは、縄張りとわかるように、においをつけることを言います。動物は「臭腺」と呼ばれる独特の強いにおいを分泌する腺を持っています。猫の尿がいつもと違う強い臭いの場合、このマーキングが原因とされています。猫の場合はスプレーと呼ばれるマーキング行動で尿をつけてまわることが有名ですね。ちなみに犬も散歩中に尿を草むらや電柱などにしたりしますが、これらもマーキング行動です。

外飼いと室内飼いのテリトリー

テリトリーの種類のなかには、いくつか種類があります。1つが、普段の生活をする範囲「ホームテリトリー」です。食事をしたり寝たりする場所になります。もう1つが、狩りをする範囲「ハンティングテリトリー」になります。この場所は他の猫と共有することができるものですが、他猫と喧嘩になる場合もあります。

野良猫や外飼いの猫の行動範囲は、半径500mほどとされています。食べ物が豊富にある、人間の生活圏周辺で暮らしている猫の場合は、共存エリアとなっているので、縄張り意識が強くないこともあります。

室内飼いの猫にもテリトリーはある

縄張りというと、野良猫や、外で飼っている猫だけのものと思いがちですが、ちゃんと室内で飼っている猫にも縄張り(テリトリー)があります。室内の特定の場所にお気に入りポイントを作ります。昼に寝る場所、夜に寝る場所にばらつきがあるのもこのためです。定期的に場所を移動して見回っているのもなわばり行動のあらわれです。飼い主に顔をこすりつけるのもそうです。

縄張りで気をつけたいのが、家の中のほとんどが猫のテリトリーになるので、他の猫が侵入したときには攻撃的になったり、威嚇(いかく)することもあります。

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