猫についたノミとダニを駆除する方法
猫のノミとダニを撃退しよう
猫がノミやダニでかゆがっていたり、部屋の中に生息している場合は、慌てず、冷静に対処していきましょう。ノミやダニは猫の飼い方や、部屋の環境を改善することによって予防することができます。
ノミとダニは手でつぶさない
ノミ取りをするときには、手でつぶさないようにしましょう。雌の場合、つぶしてしまうと、ノミの卵が周辺に飛び散ってしまいます。また、ダニも体内に卵がある場合卵が散らばる可能性があります。目に見えるものではありませんが、衛生面などの理由から、ノミやダニはつぶさない方がいいとされています。
また、ダニのなかでも特に危険なマダニの場合、ピンセットなどで取ってしまうと、吸血中の口の先端が残ってしまい、猫の皮膚も炎症したり、雑菌により化膿してしまうことがあります。
ノミとダニの発生している原因
まず、ノミやダニが発生している原因を考えてみましょう。例えば、猫を外に出していてノミやダニを持ち帰ってしまっている場合や、近所に野良猫が多くなっている場合などが考えられます。
猫を飼っていて外に出している場合、ノミやダニが付いてしまう可能性は高いです。外に出る猫は草むらに入ることが多いので、ノミやダニを部屋に連れてきていることがあります。その為、野良猫のほとんどはノミやダニが寄生しているので、保護した場合は十分注意しなくてはなりません。
他動物との接触によってもノミやダニが寄生する場合もあります。
ノミとダニが発生した場合はどうしたらいい?
ノミとダニで怖いのは、動物だけではなく人にも悪影響を与えることです。ノミとダニに刺されると痒くなる以外に、赤く腫れて水ぶくれになったりすることもあります。なにより痒みが一週間以上続く場合もあるので、早急に対処した方がいいと感じます。
猫にノミとダニを発見してしまった場合は、下記でお伝えしているフロントラインやノミ取りクシをおすすめします。また、発生を防ぐ為の、駆除用の粉やスプレーを併用して使うと効果は高いです。
ノミとダニを退治するのに使えるもの
もし、猫や部屋にノミとダニが発生してしまい、すぐに駆除したい場合は、いくつか方法があります。事前にできる予防策と駆除に使えるものをまとめました。
ノミ取り用のクシで駆除する
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猫ノミが体に付着しているなら、目の細かいブラシでブラッシングしてあげることをおすすめします。猫の体に付着したノミは体毛の奥深くにいることがほとんどなので、目が細かくないと取り除くことは難しいと思います。猫の体に付いているノミが原因で、部屋中にノミが発生している場合は効果があります。
外に出している場合は、家に戻したら必ずブラッシングしてあげましょう。目の細かいクシとしては、ノミ取り用となっていれば問題ないです。専用のブラシはノミを取りやすいように、1ミリほどの目が細かい専用のクシなので、普段使っているブラシでは取り除けないノミが確実に取れます。
それと、クシでとったノミは中性洗剤をかけると死ぬのでお試しください。
ノミ取り首輪
ノミ取り首輪もメーカーから販売しています。外に猫を出しているなら予防策として多少効果はあると思いますが、部屋にノミが大量発生している状態での効果は薄いですし、根本的な解決にはならないと感じます。
既に猫にノミとダニついている場合に使うというよりも、これからつかないようにする為の製品といえます。ただし、首輪は猫によっては嫌がりますし、かゆがったり、はずれる可能性も十分ありますので、付けるかつけないかは飼い主次第だと思います。
電子タイプのノミとりホイホイ
猫の体のノミをとったけど、部屋のどこからかノミが発生している場合、ノミとりホイホイを使ってみるといいかもしれません。ノミとりホイホイはアース・バイオケミカルというメーカーが販売しています。電子の光を使ってノミの成虫をおびき寄せるものです。電子タイプですが乾電池を使用するので、コードなしでどこにでも設置することができます。
ただし、猫に寄生したノミを駆除するのはとても難しく感じるので、猫についたノミをどうにかしたい場合というよりも、部屋に徘徊しているノミを退治したい場合に向いているといえます。
部屋に散布できる粉タイプ
アースバイオケミカルから販売しているもので、粉タイプのものは即効性が高いので、早めに対処したい場合おすすめです。
粉タイプだと、ノミ取りホイホイよりもノミを撃退しにくいと考えがちですが、この薬用粉は、ノミの成虫のみに効くわけではなく、卵や幼虫にも効果はあるので、ノミが成長する前に撃退したい方にも最適です。また、ノミだけではなく、アースから販売されている薬用粉はダニにも効果があります。
個人的に、ノミとダニ駆除にバルサンを使うなら粉の方がいいと感じました。粉タイプも撒いたあとに掃除機で吸わなければいけないので少し面倒ですが、バルサンだと使う前や使った後の片付けに苦労するので、粉タイプの方が便利だと思いました。
フロントラインプラス
フロントラインプラスは、ペットについてしまったノミやダニを駆除できるものです。獣医さんが処方してくれることもあるので、知っている方も多いかと思います。単純に駆除をするだけではなく、繁殖して増えてしまうノミやダニを予防することもできるので、猫にノミがついてしまうのを防ぐことができます。
使い方は、とても簡単で、猫の首すじ(舐められない部分)にたらすだけです。フロントラインプラスの効果として、1回使うとノミに1~1.5ヶ月間、マダニに約3週間、新規の寄生を防ぐことができます。ただし、使うのがはじめての方は、必ず注意事項を確認しましょう。
フロントラインプラスで気をつけなくてはいけないこと
・猫専用のものは、他の動物に使用しない。(特にウサギには使用しない)
・投与したら完全に乾くまで直接手で触れない、小児が投与した猫に触れないようにする
・衰弱、高齢、妊娠、授乳中の猫には慎重に投与する
・フロントラインプラスを使った後の2日間はお風呂を避ける
・他の動物がフロントラインプラスを使用した猫を舐めないように注意する
メーカーが指定している特に注意しなければいけない点を書きました。いずれも使用前に、フロントラインプラスに記載されている注意事項を確認してみてください。猫の状態(病気や妊娠中など)によっては、使用の判断がつかないこともあるので、もし使用に少しでも不安があるなら、獣医さんに使用していいのか聞いてみましょう。
ダニ防止スプレー
ダニクリン 防ダニ対策スプレー | ダニがいなくなるスプレー | アース製薬 ダニアース防ダニスプレー |
ダニは暖かい部屋の中だと、一年中出没しますので、何かしら対策が必要かと思います。特にダニは寝具、布製のもの、ぬいぐるみなどに付きやすいので、そういう場合はスプレータイプを使うといいでしょう。スプレーのなかにはノミにも有効なものが販売されています。
ダニは髪の毛やフケ、ホコリなどを好むので、掃除機で綺麗にしてからスプレーを使ったほうがいいと思います。ダニの栄養源となるものを排除するのはとても重要です。ただし、製品によってはスプレーの成分が体に合わない場合や、スプレーの臭いとの相性もあるので気をつけてください。
畳の中に有効なスプレー
ダニアースは、通常のスプレーとしての使い方や、ノズルにより畳の中に噴射できるので内部に潜んでいるダニを駆除したいときに使えます。殺虫能力は非常に高く、ダニを確実に駆除できるスプレーだと思います。ただし、あくまで殺虫剤なので、畳やカーペット以外では使うことができないので注意です。
置くだけでダニを駆除できる
日革研究所のダニ捕りロボは、置くだけでダニ駆除できる製品です。ダニが発生しやすい、布団、カーペット、ソファーなどに使用できます。
ダニ退治できる仕組みとして、ケース内のマットでダニを誘引して、乾燥させ死滅させることができます。ダニ増殖抑制試験において100%ダニを退治できたというデータもあり、非常に評価も高い製品です。
メーカーによる効果期間は3ヶ月。メリットとして、誘引剤に科学性殺虫成分を使用していないので、独特な薬のような匂いもなく、ペットや小さいお子さんがいる家庭でも問題なく使用できます。掃除機をかけるのが面倒な方や、寝具などにダニが発生している場合にも向いている製品です。
猫にノミやダニがついてしまったときの対策
短毛猫は、表面的にノミやダニが居るか判断できることが多いです。ですが、長毛の猫は毛で覆われてて、ちょっと見ただけじゃわからないです。
そのため、発見も遅れてしまい、病気になってしまうこともあります。お風呂に入れて、入念に洗ったつもりでも、すべてのノミを駆除するのは難しいです。大切なのは、事前に対策してあげることです。
猫の毛を短くカットする
上の写真は私が使っているバリカンです。バリカンを使っているのは、シャンプーをしやすくなる、ノミやダニの発見を早くする、毛玉になってしまうのを防ぐ、という理由です。
老猫になるとグルーミング回数が少なくなるので、ある程度、毛を短くしないと毛玉になってしまいます。また、ノミやダニは皮膚を噛むので、毛が長い猫だと発見するのに苦労します。年に何回も使うわけではないですが、お風呂前に刈るようにしています。
個人的にバリカンはノミダニが発生したときにも有効な対策方法だと思います。
ただし、カットする際、猫が逃げたり、暴れたりするので、十分注意したうえで実行しましょう。バリカンを使うのが初めてなら、猫を押さえておく人と、毛を刈る人に分かれてやった方がいいと思います。それと気をつけたいのが、人間用のハサミ等を使うのではなく、ペット用のハサミやバリカンを使いましょう。
専用の薬用シャンプーを使う
まずは毛を水(温度が低めのお湯)で洗います。頭から体にかけて入念に洗ってください。その後、シャンプーをしてさらによく洗います。
シャンプーを使うときは、ダニとノミに効く、薬用のものを使うといいと思います。すすぎもシャンプーが残ってしまわないように、洗い流しましょう。乾かすときは、生渇きになりやすいので、時間をかけてよく乾かします。仕上げは目の細かいクシでブラッシングしてあげます。
病気の疑いがあるなら動物病院に連れて行く
猫がかゆがっていたり、皮膚に異常がある場合、病気の疑いもあります。ノミやダニによる病気は意外と多いです。自分で判断せず、まずは動物病院などで判断してもらいましょう。
ノミ・ダニによる代表的な病気
・耳疥癬(疥癬)
・ノミアレルギー性皮膚炎
・外部寄生虫症
素人では判断するのは難しいので、まずは動物病院で先生の指示で動いてください。ノミの繁殖を抑える薬などを処方してもらえるので、市販の薬より安心できると思います。ぜひノミ駆除をして猫の健康を保ちましょう!
ノミやダニが発生する前の対策としては「猫ノミやダニを発生しないようにする予防方法」をご参考ください。