キャットタワーはどれがおすすめ?初心者向けに選び方と種類を解説
猫の暮らしを快適にするキャットタワー
キャットタワー(猫タワー)とは猫用品の一つで、寝床や遊び場になります。また、運動不足の解消や猫が落ち着ける空間を確保できるのもメリットです。
今回は、詳しくキャットタワーとはどういうものなのか、選び方と種類をまとめました!
猫にキャットタワーは必要?
キャットタワーはハウスやハンモックなどが付いているタイプもあるので、猫の寝床を確保したい場合にもおすすめです。
元々猫は高い場所が好きという本能があります。本来猫は外敵に襲われないように木に登る習性があるようです。外で暮らしていない猫も同じで、高いところだと落ち着く猫は多いです。また、専用の高い場所を用意しあげることで他の場所に乗る頻度を減らせる場合もあります。
猫に必ず必要というわけではありませんが、キャットタワーにはいくつか利点があります。
例えば最近は室内猫が増えているので運動不足の解消にキャットタワーを使う人が増えています。
・猫が自然に遊んでいる姿を見たい
・来客中に猫が避難する場所として使いたい
・運動不足よる肥満を解消したい
・専用の高い場所を用意したい
・多頭飼いで遊べるスペースが少ないとき
・家具などに爪とぎをしてしまうのを軽減したい
キャットタワーの特徴
キャットタワーのタイプを分けると、「据え置きタイプ」「突っ張りタイプ」があります。
どちらを選んだらいいのかは部屋の環境・飼い主・猫で変わってくるので、以下に2つの特徴をお伝えします。
据え置きタイプ
据え置きタイプとは、部屋の環境や状況に合わせて移動できるタイプのキャットタワーになります。
▽メリット
・部屋が狭くても置く事ができる製品が多い
・子猫や老猫でも使いやすい小型なものもある
・固定していないので移動しやすい
・汚れても掃除がしやすい
▼デメリット
・ステップ台がしっかりしていないとグラつくこと多い
・小さいタワーは複数の猫に向いていない
・値段が安いものは壊れやすい
突っ張りタイプ
突っ張りタイプのキャットタワーは天井に固定して使うタイプです。高さは大体2メートル前後。
▽メリット
・複数の猫が乗ってもグラつきづらい
・ステップ台が高い所まであるので猫が遊びやすい
▼デメリット
・天井に固定しなくてならない
・移動するときに大変
・ある程度の天井の高さが必要
キャットタワーに使われているパーツ
キャットタワーによっては付いているパーツも変わるので、購入するときはどのパーツが付いているか必ず確認しましょう! パーツを覚えておけば選ぶときに役立ちます。
■爪とぎポール
キャットタワーの柱の役割をしているポールで、ほとんどのタワーには爪が研げるポールがあります。使われている素材は麻縄や綿縄があります。
麻縄は独特なニオイや爪とぎによるカスが出やすいですが滑りにくいです。苦手な方は綿縄を使った方をおすすめします。
○麻縄
・爪とぎしやすい
・独特な匂いがするため猫が嫌がることもある
・研ぎカスが出やすい
○綿縄
・臭いが気にならない
・研ぎカスが出にくい
・麻縄に比べると爪とぎしづらい
■ステップ台
キャットタワーに登るためのステップ台です。
ステップ台が設置されている間隔によって猫の上り下りもしやすくなります。登るのに使うものですがステップ台の上で寝ている姿も多く見かけます。
また、ステップ台に使われている素材として、木材・畳・フリース素材・ボア素材などがあります。材質によっては掃除がしづらくなるので選ぶときに気をつけてみてください。
■ハウス
ハウスは猫がくつろげる空間で、寝床にすることもあります。使われている材質によっては掃除が少し大変です。
■ハンモック
ハンモックはキャットタワーに付いていない場合があります。
製品によっては安定しにくいものがあるので足場が安定しないと乗りたがらないかもしれません。ただしハンモックが好きな猫は意外と多いので、付いているものを選ぶかは飼い主次第といえます。
キャットタワーの耐久性はどのくらい?
毎日猫が使うものなので、耐久性はどのくらいなのか気になっている飼い主さんも多いと思います。
専用ショップで購入した頑丈なキャットタワーでも、メンテナンスをしない場合だと大体1~2年ほどで結構ボロボロになると思います。
ですが、表面が傷付いても足場さえグラつかなければ問題ないことがほとんどです。専用ショップのものだとパーツ部分の交換をすることができるので、さらに長く使うことができます。
また、値段の安い小さいタワーだと耐久性が低い場合があります。専門ショップのタワーと違い、作りが甘いことがあるのでボロボロになりやすいです。
パーツの交換ができないので一度壊れてしまうと買い替えが必要になります。
キャットタワーの価格
キャットタワーといっても製品の大きさやメーカーによって値段も違いますが、ミニタワーなら数千円~購入できるものもあります。本格的な据え置きタイプ・突っ張りタイプのキャットタワーだと1万円以上するでしょう。
キャットタワー専門店の場合は、安い製品だと1万円以下で購入できるものもありますが、大きいものだと数万円からが相場だと思います。
猫に合わせたキャットタワーの種類を選ぼう!
キャットタワーは「据え置きタイプ」か「突っ張りタイプ」で選ぶと思います。
まずはどちらがいいかを決めてしまうことをお勧めします。ただ据え置きタイプは小型~大型で猫の使い方が変わってくるので慎重に決めてみてください。
キャットタワーをはじめて選ぶなら下記のポイントを気にして選んでみることをお勧めします。
・据え置きか突っ張りかを決める
・ポールが麻縄か綿縄か
・ステップ台の数はどのくらいあるか
・材質はなにが使われているか
・ハウスやハンモックは付いているか
・寸法はどのくらいか測っておく
・タワーの重さはどのくらいか
キャットタワー購入前には、きちんと天井までの高さや縦幅・横幅を測っておくことをおすすめします。部屋に置くスペースもどのくらいになりそうなのか予想しておくといいですね!
それと、キャットタワーは結構重さがあるので二階に設置するのを考えているなら十分持ち運びに気をつけてください。
サイズが大きいものは一人で抱えていくのは大変です。大きい製品なら二人で持ち運びした方が楽になります。
据え置きタイプ(小型)
・山善(YAMAZEN) キャットフィールドスタンド YCT-80
「子猫」「成猫」「老猫」にも向いているのが小型タワーです。スリムなキャットタワーは部屋に置く場所も最小限にできるので人気があります。
ただし、値段の安いものはステップ台に乗っただけでグラついて倒れることも多いので、ある程度タワーの重さがあると倒れにくいです。設置場所も、なるべく人が接触しない場所に置きましょう。
それとステップ台の数が少なく、高さもないので多頭飼いよりは、猫を1匹飼っている家庭の方におすすめします。足腰が弱ってしまった老猫や、高い場所に慣れていない子猫にも向いています。
・1歳未満の子猫を飼っている
・足腰が弱くなってしまったシニア猫を飼っている
・移動が楽なキャットタワーがいい
・部屋に置くスペースを最小限にしたい
・掃除のしやすいものがいい
据え置きタイプ(中~大型)
据え置きタイプは突っ張りタイプと違い固定するタイプではないので、掃除や移動が楽です。
また中型~大型なら重さも十分なキャットタワーが多いので、猫が数匹乗っても十分耐えられる強度になっています。
猫は俊敏に動く動物なので十分な強度がないと、グラついてしまったり倒れてしまいます。そのため元気な成猫には中型~大型の大き目のものを選ぶことをおすすめします。
老猫に使う場合はステップ台の間隔が狭くなっていた方がジャンプ力がなくなった猫にも安心です。
・元気な成猫を飼っている
・多頭飼いしている
・移動がしやすいキャットタワーがいい
・掃除のしやすいものがいい
突っ張りタイプ(天井型)
突っ張りタイプは、天井に固定して使えるキャットタワーです。
猫は足場の揺れに敏感で、少し揺れただけでタワーから降りてしまったり、怖がって使わなくなる可能性があります。一度怖い思いをした猫はなかなかタワーに近づいてくれなくります。
その為、多頭飼いや体重の重い猫を飼っている方は揺れやすい据え置きタイプより突っ張りタイプのキャットタワーをおすすめします。
また、多頭飼いしているのならステップ台が多いものがいいでしょう。ステップ台が多い方が猫が上り下りしやすいですし、ステップ台は上り下りだけではなく猫が一休みするときに使います。
それと突っ張りタイプは、一度場所を決めたら移動するのが難しくなります。なので、設置するときは日差しが強すぎず、風当たりがいい場所をおすすめします。
・多頭飼いをしている場合
・元気な成猫を飼っている
・揺れづらいキャットタワーを探している
ポールタイプのキャットタワー
キャットタワーのなかには各メーカーからポールタイプのキャットタワーも販売されています。好みになってしまいますが、見た目もおしゃれなキャットタワーなので、インテリアとして使っている飼い主さんも多いです。
ポールタイプは爪とぎやハウスが付いてないものもありますが、通常のキャットタワーより幅が狭いので場所を取りません。
突っ張りタイプを使いたいけど部屋のスペースが足りないならポールタイプも選択肢に入ると思います。
キャットタワーの選び方のポイント
どの種類のキャットタワーを選んだらいいのかは猫の年齢や部屋の広さなどによって変わってきます。
そのため下記では猫の年齢に合わせた選び方のポイントをお伝えします。
子猫には高さのないミニタワーがおすすめ
子猫専用のキャットタワーを選びたいなら据え置きタイプのミニタワーをおすすめします。ミニタワーは大きい据え置きタイプと比べて低いので子猫が飛び乗るのにも向いています。
高い所に慣れていない子猫の場合は落下する危険性もあるので、高さがあるタワーはおすすめしません。
飼い主が様子を見て、子猫が高さ慣れしてきたと思ったら高さがあるタワーに切り替えてあげるといいと思います。
まずはミニタワーで登る楽しさを覚えさせてあげましょう!
▽子猫に向いているキャットタワー
・タワーの高さが低め
・ステップ台の間隔が狭いもの
・部屋移動が楽な小型の据え置きタイプ
・爪とぎが付いているもの
成猫には高さが十分にあるタワーがおすすめ
室内で飼っている成猫は運動量が多い反面、ちょっとした油断で肥満体になりやすいです。
そのため、元気でジャンプ力がある成猫なら、高さが十分にあるキャットタワーをおすすめします。それと成猫は爪とぎする頻度も高いので十分活躍できるはずです。
部屋の広さによりますが、1匹飼いなら小型~中型の据え置きタイプをおすすめします。多頭飼いならある程度大きい据え置きタイプか突っ張りタイプが向いています。
個人的に多頭飼いなら数匹同時に登ることが多いので、ステップ台の数が多いものがいいと思います。
▽成猫に向いているキャットタワー
・ステップ台が多いもの
・タワーの高さがあるもの
・多頭飼いなら大きいタワー
老猫にはステップ台の感覚が狭いタワーがおすすめ
歳をとったシニア猫は足腰が弱ってしまうことがあります。
私の家で飼っている歳をとった猫も、登れる場所と登れない場所が出てきました。猫も人間と同じように歳をとると使える筋肉量が減ってきます。その為、高さの低いキャットタワーを選んだほうがいいでしょう。
できれば上り下りしやすいように、ステップ台の感覚が狭くなっているものを選ぶのをおすすめします。
▽老猫に向いているキャットタワー
・滑りにくい材質のもの
・ステップ台の間隔が狭いもの
・小型~中型のタワー
・タワーの高さがあまりないもの
キャットタワーに乗らない・遊ばないときは?
猫はとてもきまぐれな性格ですが、キャットタワーで遊ばないのには理由があるかもしれません。
猫が遊ばない原因としていくつか例を出してみました。よかったら参考にしてみてください。
■新品の独特な臭いを嫌がっている
購入したばかりのキャットタワーは強い臭いがある場合があります。例えばポールに麻縄を使っているときなどです。
猫は人間にわからないようなニオイにも敏感に反応して乗らないこともあります。
その場合、無理矢理乗せてしまうと猫が嫌がってタワーに近づかなくなってしまうことがあるので、ニオイが薄れて猫が自分から乗り始めるのを待ってあげましょう。
うちの猫達は購入して数日経ったあたりで遊び始めたので、気長に待ってみてください!
■タワーの足場が安定してないので不安になっている
据え置きタイプでも、突っ張りタイプでも、しっかり固定できているか確認しましょう。
猫は木登り名人ですが足場がグラつくところでは安心できなくて登りません。設置するときに、猫が乗っても大丈夫か何度も確認しましょう。
○突っ張りタイプを使うなら耐震マットがおすすめ!
元気の良い猫を多頭飼いしていると、安定性のある突っ張りタイプでも揺れが大きくなる場合があります。揺れが大きいとキャットタワーを使わない猫もいます。
そんなときは「耐震マット」を使ってみましょう。耐震マットを当て板の裏に張って固定しておけば揺れを最小限にすることができます。
■元々高い場所に登りたがらない
基本的に猫は高い場所が好きですが、過ごした環境や性格によっては高い場所を嫌がることもあります。
高い場所に登ろうとして失敗した経験がある猫もなかなか登らなくなります。また肥満気味な猫なら登るのも億劫かもしれませんし、子猫だと高さに慣れていなくて乗らない場合があります。
また、部屋の環境によっては乗らないケースもあります。猫は環境(部屋の温度など)によって居心地のいい場所を好む習性があります。
キャットタワーが安全な場所で、安心できると猫に思わせる工夫が大切です。
置き場所を変えた途端に遊び始める猫もいますし、餌場や寝床をタワー付近に置いて毎日少しずつ慣れさせる事で遊び始めることもあります。キャットタワーが高すぎて登れないようなら高さの低いものをおすすめします。